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社会福祉法人会計基準Q&A(会計実践編)
4.1.2
流動資産
4.1.2.1
「仮払金」と「仮受金」の使い方を教えてください。
収入や支出があったけれども、まだ、その内容が流動的で勘定科目が特定できない場合や金額が確定していない場合に一時的に使用します。
支出の場合・・・「仮払金」
収入の場合・・・「仮受金」
確定しないものをとりあえず処理する科目ですから、長期的に残ることは避けるべきです。
4.1.2.1.1
仮払金の具体的な例を教えてください。
一般的によく出てくるものとしては、職員が出張した時の仮払があります。「旅費交通費」「渉外費」など勘定科目も金額も確定しませんから支出時は「仮払金」になります。
車輌運搬具を購入する時の手付金も該当するでしょう。
建物建設の時は、多額で、長期に様々な支出が発生しますから「建設仮勘定」を使います。
4.1.2.1.2
仮受金の具体的な例を教えてください。
一時的に預かる場合、最終的な金額に達しない場合、受け取ったけど何のためのお金かわからない場合に処理します。
軽費老人ホーム等において入居予定者から手付金を預った場合は、「仮受金」で処理し、残金を受け取った時点で「長期預り金」に振り替えます。
4.1.2.2
利用者からの利用料収入のうち、未だ入金されていない分については「事業未収金」で処理して良いですか?
よいです。「事業未収金」で処理して下さい。
4.1.2.3
小切手を受け取りましたが、どの科目で処理すればいいでしょうか?
すぐに銀行等に取り立てに出し、預金化されますから通常は、「預金」で処理します。
4.1.2.4
切手、印紙、新幹線回数券等のストックがある場合、決算で棚卸をして資産計上すべきですか?
通常消費する程度であれば、特に棚卸をして「貯蔵品」計上する必要はありません。
重要性の原則の適用です。
4.1.2.4.1
切手を1年分購入しました。処理科目を教えてください。
購入した時点で「通信運搬費」で処理してください。
決算時に相当数残っていれば「貯蔵品」として処理することになります。
しかし、ほとんどの場合、重要性の原則により計上しなくてもよいと思います。
4.1.2.5
金(gold)を現物で購入しましたが、どの科目で処理すればいいでしょうか?
すぐに換金するとは思われませんから、「その他の固定資産」で処理することになります。
会計とは別の観点で、社会福祉法人が金を購入するのがいいかどうかという点では、問題が残りますけど。
4.1.2.5.1
所有している金(gold)について、決算で時価評価すべきでしょうか?
会計理論上は、時価評価すべきかもしれませんが、社会福祉法人において積極的に評価損益を出す必要はありませんから、時価評価は不要です。
4.1.2.6
商品券を寄付でもらいましたが、資産としてはどの科目で処理すればいいでしょうか?
通常は、短期間で使用するでしょうから「現金」で処理してください。
もし、長期間保有するのであれば、「貯蔵品」も考えられます。
4.1.2.7
法人内の他の施設に預金を一時的に移動しましたが、どう処理すべきでしょうか?
その資金移動が、貸し借りなのか、あげちゃったのかによります。
詳しくは、
こちらをご覧ください。
4.1.2.8
法人内の貸し借りは、決算時までに清算しておかなければいけませんか?
できるだけ清算しておくのが望ましいです。
なお、弾力運用通知(「社会福祉法人が経営する社会福祉施設における運営費の運用及び指導について」)等の内容に変更はありませんので、該当する法人は注意してください。
4.1.2.9
未収金がマイナスになってしまいました。原因を調べたいのですが、どう確認したらいいでしょうか。
まずは、月次試算表でいつからマイナスになったのか確認しましょう。
そして、原因となった仕訳を特定し、必要に応じて修正します。
4.1.2.10
棚卸しについて