第4章 経理単位は、こう変わった!
一般的な研修では、このテーマが最初です。大きく変わったようなイメージで説明されるようです。
でも、実務的には今までと同じと考えていいんじゃないでしょうか。
法人全体を集計することになり、区分の名称等が変更、整理されたという点では良い方向に変わったと評価できると思います。
以下簡単に説明します。
@事業区分
法人全体で1つの「財務諸表」にしましたから、最初の区分は、一番大きな事業単位の3区分です。
【法人全体】 | 社会福祉法人 | ||
【事業区分】 | 社会福祉事業 | 公益事業 | 収益事業 |
A拠点区分
次に各事業区分をさらに分けます。
拠点区分は、一体として運営される施設、事業所及び事務所別に区分したものです。簡単に言えば、場所ごとに分けると言うことです。
Bのサービス区分がないときは、拠点区分単位で予算が立てられます。
【事業区分】 | 社会福祉事業 | ||
【拠点区分】 | あゆみ苑 | ひまわりの里 | りんどうホーム |
詳しくは、 Q3.3 拠点区分もご覧ください。
Bサービス区分
最後に、もうひとつだけ分けます。
拠点区分において複数の事業が実施されている場合、それぞれの事業ごとの事業活動や資金収支状況を把握することが必要になりますから、分けます。
その事業ごとの区分をサービス区分と言います。
収支(損益)は、それぞれサービス毎に管理されているので予算もこの単位になるでしょう。
ただし、資産負債については、共通して使用することも多いでしょうから、サービス区分別の貸借対照表は要求されていません。
【拠点区分】 | あゆみ苑 | ||
【サービス区分】 | 訪問介護 | 短期入所生活介護 | 居宅介護支援 |
詳しくは、 Q3.4 サービス区分もご覧ください。
C本部会計の取り扱いについて
今までは、一つの法人内で会計が異なる場合、例えば一般会計と就労事業会計を適用している場合には、それぞれに本部を設けていました。「新基準」では、会計が一本化されたことにより、本部も一つになりました。
本部を、拠点区分とするか、ある拠点の中のサービス区分にするかは法人に任されています。
詳しくは、 Q3.5 本部会計の取り扱いについてをご覧ください。